2005年5月28日の高座 (OB会会長念仏さんのレポートより)

上野黒門亭に昨年10月以来久々の高座と聞き、楽しみに出向いてきました。
黒門亭は落語協会が主催する勉強会を主眼とした会で、持ち時間にも制限がなく、
ネタおろしを中心に古典をじっくり楽しむことができます。訪れた28日も落語通と
思われる御仁が約40名とほぼ満席でした。
当日は黒門亭開席450回と通算入場者1万人突破の記念イベントも行われ、演者と
お客が一体となった和やかな進行でした。

さて、さん馬師匠の出し物は「崇徳院」でしたが、この噺は小生も始めての鑑賞。
三番曳の出囃子で多少危なげな足取りで登場、師匠は老練な語り口で味のある
崇徳院を見事に演じておりました。噺の後はお馴染みの南京玉簾のサービス付き。
しかし、「反対車」「野ざらし」「中村仲蔵」と切れの良さのさん馬師匠に慣れ親しんだ
小生には、多少物足りなさを感じたのは古いファンの我がままでしょうか。
声の張り、仕種の動きなどから残念ながら体調は万全と言いがたい状況のようです。
共に大酒を飲み交わしたOB諸君は、師匠の一日も早い全快と協会の重鎮としての
活躍を期待しましょう。

会終了後、師匠に一緒に帰りましょうかと声を掛けると、「自転車で来てるんで…」
アレ〜…小生の考えすぎかな?。