持ちネタ特集

1期生から16期生まで60名の持ちネタを調べてみました。創立当時からですから、かれこれ24年前までのデーターということになりますが、全部で236席の噺を演じています。調べた私も思いがけない多い数字にビックリしています。16年間で7名の部員が高座にかけたのが一番人気でした。上位を見ると当時の人気噺が伺えます。

演者別のネタ数
演者別のネタ
演者数 噺の数
7名 1席
6名 6席
5名 14席
4名 28席
3名 39席
2名 48席
1名 100席
合計 236席

16年間で、一人の部員しか演じていない噺が100席もあると言うのが、おおいなる驚きです。

演者 ネタ どんな噺?
7名 湯屋番 銭湯、もう死語に近いかな? 男にとって魅力なんだよ「番台」は。

寄席ではほとんど聞くことができない噺になっているようです。噺家が高座にかけないと言うことは「お客様が共感を感じない、受けない噺」になってしまったんでしょうね。時代の変遷を感じます。
6名 強情灸 やせ我慢。男の、江戸っ子の美学だったんだねえ。
千早振る 知ったかぶりの知者(?)が多いこと、今も昔も…。
長短 性格の不一致。必ずしも合わないとは限らないね。
道具屋 与太郎、お前はエライ! どうでも、働こうてえんだから。
干物箱 世の中には声色の得意な人がいるもの。「お父っつぁん、お休みなさい」
宮戸川 白いふとももに、思わず半七は息を呑むのだが…。
いわゆる前座噺・滑稽噺が主ですね。皆さんにはお馴染みの噺が多いのでは……。
5名 鮑のし 浮世床 金明竹
子ほめ 寿限無 粗忽長屋
転失気 錦の袈裟 野ざらし
一目上がり 堀の内 妾馬
寄合酒 らくだ
ベスト3(7〜5名)に入っている噺は比較的簡単で、入門の噺としては最適だったんでしょうね。お馴染みの噺の中に大ネタの「らくだ」「妾馬」が入っているのが目立ちます。
4名 あくび指南 厩火事 親子酒
火焔太鼓 替り目 肥がめ
黄金の大黒 小言幸兵衛 後生鰻
子別れ 権助芝居 鹿政談
締め込み 松竹梅 酢豆腐
崇徳院 辰巳の辻占 狸さい
たらちね 短命 抜け雀
猫の皿 初天神 不精床
船徳 幇間腹 饅頭怖い
やかん
大ネタと言われる人情噺も登場してきました。その他結構難しい噺も手がけていたんですね。
ここまでの49席をみると、長屋噺、居候噺、お店噺、幇間噺、人情噺、酒呑み噺、粗忽噺、与太郎噺そして廓噺など、ほとんどのジャンルが揃っています。
でもあれが抜けているか、芝居・音曲噺が…。